ヒョウモントカゲモドキ(レオパ)は丈夫な爬虫類として知られていますが、飼育の基本となるのが「温度」と「湿度」の管理です。
野生下では乾燥地帯に生息しており、日本の四季はレオパにとって環境変化が大きいため、季節ごとに調整が必要になります。この記事では、春・夏・秋・冬それぞれの温度・湿度管理方法をわかりやすくカレンダー形式で解説します。
基本の温度・湿度目安
まずは、通年で意識すべき基準を確認しておきましょう。
- 温度
- ホットスポット(暖かい場所):30℃前後
- クールスポット(涼しい場所):25℃前後
- 夜間:22〜25℃程度
- 湿度
- 基本は40〜60%
- 脱皮前は一時的に70%程度に調整するとスムーズ
この基本値をもとに、四季ごとに細かく調整していきます。
春(3〜5月):気温の安定期に向けた準備
春は昼夜の寒暖差が大きい季節です。日中は暖かくても夜は冷え込むため、夜間の温度管理が重要になります。
ポイント
- 夜間はパネルヒーターや暖突を併用し、最低22℃を下回らないようにする。
- 昼間はエアコンやヒーターで急激に30℃を超えないよう注意。
- 湿度は自然に40〜50%前後で安定しやすいため、加湿は控えめでOK。
チェックリスト
- 夜の室温を必ず確認する
- ホットスポットとクールスポットの温度差を維持する
- 脱皮前にはシェルター内を軽くミスト
夏(6〜8月):高温多湿に要注意
日本の夏はレオパにとって過酷です。気温上昇と湿度の高さが重なり、熱中症やカビのリスクが高まります。
ポイント
- エアコンで室温を28℃前後に保つ。
- ホットスポットは自然に30℃を超えやすいため、器具の稼働を抑える。
- 湿度が70%を超えると不快な環境になるため、除湿機やエアコンのドライ機能を活用。
- ケージ内の風通しを確保し、蒸れを防ぐ。
チェックリスト
- 室温が30℃を超えていないか毎日確認
- 除湿器やドライ機能を併用
- 水入れやシェルターのカビに注意
秋(9〜11月):冬支度の開始
秋は徐々に気温が下がり、昼夜の寒暖差が再び大きくなります。冬への移行期として、保温器具の使い方を見直す時期です。
ポイント
- 夜間は20℃を下回ることもあるため、早めにパネルヒーターを強めに設定。
- 昼間はまだ暑い日もあるので、エアコン冷房を使う日と暖房を使う日が混在。
- 湿度は40〜50%程度で安定しやすいが、空気の乾燥が始まったらミストを少し追加。
チェックリスト
- 夜間の最低気温を意識する
- 冬用の保温器具を稼働開始
- 脱皮前には湿度を一時的に上げる
冬(12〜2月):最も注意が必要な季節
冬は気温が大きく下がるため、保温管理が飼育の鍵になります。
ポイント
- 室温は最低でも20℃以上をキープ。
- パネルヒーター+暖突などを組み合わせて、ホットスポットは30℃前後を維持。
- 部屋全体を暖房で23〜25℃に保つと安定する。
- 冬は乾燥しやすく、湿度が30%以下になることもあるため、ケージ内に加湿シェルターを設置。
チェックリスト
- 室温計・湿度計を毎日チェック
- 電気代対策よりも命を優先
- 加湿しすぎず、ピンポイントでシェルター内を湿らせる
年間カレンダーまとめ
- 春:寒暖差に注意、夜間の冷え込み対策
- 夏:高温多湿を避け、除湿と通気性を重視
- 秋:冬への移行期、保温器具を徐々に稼働
- 冬:保温が最重要、加湿シェルターで乾燥対策
まとめ
レオパの飼育は「年間を通して安定した温度・湿度管理」が基本です。特に日本の四季は変化が大きいため、季節ごとに調整する意識が必要です。
温度計・湿度計を常に設置し、日々チェックする習慣をつけることで、レオパが健康に過ごせる環境を守ることができます。