ヒョウモントカゲモドキ(レオパードゲッコー)は、成長段階によって必要な栄養や給餌頻度が大きく変わります。基本はコオロギやデュビアなどの昆虫ですが、近年は**人工餌(レオパフード)**も普及し、栄養補助やメインフードとして活用する飼育者が増えています。この記事では、成長ステージごとの給餌頻度・適した餌の種類・人工餌の使い方をわかりやすく解説します。
1. ベビー期(0〜6か月)
もっとも成長が活発な時期で、十分な栄養が不可欠です。
- 給餌頻度:毎日1回(個体によっては1日2回)
- 餌の種類:小さいコオロギ、レッドローチ、デュビアなど
- 人工餌の活用:ベビー期は基本的に活餌が中心。ただし人工餌を水でふやかして与えると、慣れてくれる個体もいます。早いうちから人工餌に馴らしておくと、後々便利。
- 注意点
- 頭の幅より小さいサイズを与える
- カルシウム補強は必須
2. ヤング期(6か月〜1年)
成長が落ち着き始めるが、まだ発育段階なので栄養が必要。
- 給餌頻度:2日に1回程度
- 餌の種類:コオロギ、デュビア、ローチ類を中心に
- 人工餌の活用:人工餌を併用しやすくなる時期。活餌とローテーションで与えると偏食予防に効果的。
- ポイント
- 食欲にムラが出ることもある
- 栄養バランスを意識して、人工餌を補助食ではなく「主食の一部」として活用可能
3. アダルト期(1年〜)
成体は成長が止まり、維持のための食事が中心に。
- 給餌頻度:週2〜3回程度
- 餌の種類:デュビア、ローチ類を中心に
- 人工餌の活用:人工餌をメインフードにする飼育者も増加。ペレットやソーセージ状フードは保存性が高く、活餌の管理が難しい人には大きなメリット。
- 注意点
- 人工餌だけでも飼育は可能だが、嗜好性に差があり食いつかない個体もいる
- 活餌と組み合わせて与えると、ストレス解消や運動にもなる
4. 人工餌を取り入れるメリットと課題
メリット
- 栄養バランスが計算されている
- 保存が効き、活餌管理の手間が不要
- カルシウムやビタミンを加えやすい
課題
- 食いつきに個体差がある
- 活餌のような「捕食行動」を見せないため、刺激が不足する場合も
- 製品ごとに成分が異なるため、メーカー選びが重要
5. 繁殖期や特別なケース
- 繁殖期のメス
卵を作るためにカルシウム補給が必須。人工餌は栄養補強として役立つが、活餌と併用するのが望ましい。 - 拒食対策
人工餌を嫌う個体も多いので、最初は活餌に人工餌を混ぜて慣らすのがおすすめ。
まとめ
ヒョウモントカゲモドキの給餌管理は、成長ステージに応じた**「量」「頻度」「餌の種類」**が基本です。
- ベビー期:活餌中心、人工餌は慣らし用
- ヤング期:活餌+人工餌のローテーション
- アダルト期:活餌と人工餌の併用、または人工餌メインも可能
人工餌は「便利で栄養バランスが取れる」一方で、「嗜好性や捕食行動の不足」に注意が必要です。うまく取り入れることで、飼育の負担を減らしつつ健康を維持できます。